2008年9月9日
全日本ロードレース選手権第5戦
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尾野弘樹が待望の全日本初表彰台!
ホールショットから激戦の2位争いを制して勝負強さを示す
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2008年MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第5戦
スーパーバイクレースin 鈴鹿
9月5日(日) 三重県・鈴鹿サーキット(フルコース:5,821km)
天気 予選日:雨のち曇り/決勝日:晴れ
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GP125
ゼッケン14尾野弘樹 予選5位 決勝2位
ゼッケン39権藤利光 予選26位 決勝8周リタイヤ
ゼッケン50尾野郡司 予選21位 決勝3周リタイヤ
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全日本ロードレース選手権の第5戦は国内サーキットの聖地、三重県・鈴鹿サーキットで行われた。鈴鹿に居を構えるバトルファクトリーにとって鈴鹿サーキットでのレースは特別なもので、地元の意地に賭けても絶対に負けられない一戦だ。前戦スポーツランドSUGOでのレースから、わずか2週間での連戦となるが、前戦で好結果を挙げたバトルファクトリーにとって、勢いそのままに鈴鹿のレースに挑めることは好都合だ。この間、鈴鹿での事前テストでまずまずの成果を得たバトルファクトリーの面々は、意気揚々と地元のレースに臨んだ。
レースウィークの週末はあいにく空模様が危ぶまれており、金曜の練習走行も午前中の1本目はウェットの条件で行われたが、雨を得意とする尾野弘樹や権藤利光はまずまずの手ごたえを得た。午後の2本目は雨が止み、路面が乾きつつある中で行われた。尾野は前戦より投入したコンストラクターキット付き新エンジンの感触を確かめながら周回を重ねていたが、ウェットパッチに乗りハイサイドからの転倒を喫してしまう。この転倒で腰を強打した尾野弘樹は救急車で搬送され、翌日の予選は出走前に負傷の状態を確認してからということになった。
一方、前戦で全日本初ポイントを獲得した権藤は、走りのレベルが上がったことにより、以前のマシンセッティングが今の走りに合わず、新しいマシンセッティングを探りながらの走行となった。雨のセッティングは合わすことができたが、ドライは今1つで翌日以降に課題を残した。前戦で不本意なリタイヤとなった尾野郡司もチームの地元での雪辱を狙う。
土曜の予選はドライとなり、40分間の1本勝負で行われた。前日の転倒の影響が心配された尾野弘樹は、腰の痛みは残るもののライディングに大きな影響はないということでチーム関係者は一安心となった。セッションが進むにつれて続々とライバルたちがタイムアップする中、尾野弘樹も渾身のタイムアタックを見せて2分21秒449をマークして予選5位となった。もちろん優勝を狙える位置で、尾野弘樹も「決勝は雨でも晴れでも優勝を狙っていく」と意欲的だ。尾野郡司は予選21位と決勝で十分に選手権ポイントを狙える。金、土とマシンのセットアップを続けていた権藤は予選26位で決勝に臨む。
決勝日は心配されていた雨も降らず、朝から残暑厳しい蒸し暑い1日となった。GP125は午後2時過ぎに決勝がスタートし、腰の痛みを若さでカバーした尾野は勢いそのままにホールショットを奪ってバトルファクトリーのピットは沸いた。2コーナーで2台に前を譲ったが、そのまま3番手で1周目のコントロールラインを通過。以後は10台以上に膨れ上がったトップグループの中で激しいバトルを展開した。3周目には再びトップを奪還し、2周にわたって先頭でレースを引っ張った。やがて先頭集団が5台に絞られる中、中盤に昨年までバトルファクトリーに所属していた菊池寛幸が集団を抜け出した。菊池の逃げ切りを察知した尾野弘樹だったが、2位集団が互いを抑え合い、菊池の先行を許すことになった。終盤に入り2位争いは熾烈を極めていたが、尾野弘樹は残り3週となった時点で集団の先頭に立ち、そのまま競り勝って2位でゴール! チームの地元で嬉しい全日本初表彰台を達成するとともに、16歳という若さに似合わぬ掛け引きのうまさ、そして勝負強さを証明した。
一方、永友チーム代表のアドバイスを受けて決勝までに新しいライディングのセッティングをまとめた権藤だったが、決勝では得意のスタートでジャンプアップを果たしたものの終盤にミッショントラブルが発生。これ以上は危険と判断して9周でリタイヤすることになった。また尾野郡司は序盤に転倒し、救急車で運ばれることになったが、幸い骨折などの大きな怪我は免れた。
地元、鈴鹿で尾野弘樹が全日本初表彰台という大きな成果を得たバトルファクトリー。チームの雰囲気はもちろん最高潮に達した! 残るはあと1戦。バトルファクトリーでは最後まで全力を尽くして2008年の有終の美を飾る所存です。なお尾野弘樹は9月28日にツインリンクもてぎで行われますMotoGP世界選手権日本GPへのワイルドカード参戦が決定しています。全日本初表彰台を得て波に乗っている尾野弘樹の活躍にご期待ください。今後ともバトルファクトリーへのご支援をお願いいたします。
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