2009年9月30日
全日本ロードレース選手権第5戦
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尾野弘樹が2戦連続2位で
ランキングトップに浮上!

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2009年MFJ全日本ロードレース選手権シリーズ第5戦
スーパーバイクレースin 岡山
9月27日(日) 岡山県・岡山国際サーキット(フルコース:3.703km)
天気 予選日:晴れ:/決勝日:晴れ
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GP125(マシン:ホンダRS125R)
ゼッケン3尾野弘樹 予選14位 決勝2位
ゼッケン26権藤俊光 予選9位 決勝9位

ゼッケン50尾野郡司 予選34位 決勝スタートできず
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 全日本ロードレース選手権第5戦が岡山県・岡山国際サーキットで行われた。2009年シーズンは、このレースを含めて3戦。目下ランキング2位につけ、シリーズチャンピオンを狙う尾野弘樹にとって正念場の3戦となる。岡山はバトルファクトリーにとって準地元と言えるサーキットで、データ量は豊富だ。そのチーム力を生かして尾野弘樹はもちろん、成長著しい権藤俊光、尾野郡司を全力でサポートする。
 このレースを前に、チームでは9月13日に岡山で行われたサウスチャレンジカップ第9戦に出場し、尾野弘樹と権藤が1-2フィニッシュを飾った。尾野弘樹は全日本へ向けて幸先の良いスタートを切り、権藤も尾野弘樹と対等の競り合いができたことで自信になったという。チームメイト同士での競り合いが相乗効果を生んだ形だ。
 全日本のレースウィークは3日間とも晴天で、盛夏を思わせるような暑い日が続いた。金曜のART走行は午前、午後に各30分ずつで行われ、尾野弘樹はエリア戦で出したタイムにこそ届かなかったが、セットアップの方向性を確認することができた。権藤は絶好調で総合4位のタイムをマーク。前戦のART走行がフロックでないことを証明した。尾野郡司もコースの走り込みを行った。
 土曜の予選は45分間の1本勝負となった。尾野弘樹は前日に確認した方向にマシンを調整したが、好ましくない挙動が出てしまい、なおかつ終盤のアタックのタイミングを逃したため14位にとどまった。そのため予選終了後、チームでは尾野弘樹のコメントからセッティングを変更し、日曜朝のフリー走行で確認することになった。好調の権藤は終盤のタイムアタックで1分38秒197をマークし、自己最高位となる9番グリッドをゲットした。尾野郡司は12列目34番グリッドから決勝に臨む。
 迎えた決勝日。朝のフリー走行では前日のセット変更が当たり、尾野弘樹がマシンに好感触を得て準備万端となった。権藤もさらに上を目指してセット変更を試みたが、これは裏目に出て転倒を喫した。しかし幸いケガなく難を逃れた。
 晴天の下で決勝が始まり、尾野弘樹が最高のスタートを見せてオープニングラップで8台抜きを達成! 1周目を6位で終了すると、積極的にレースを展開して2周目に3位、3周目には2位まで浮上した。そのまま先頭を行く菊池寛幸の背後に迫り、しばらく様子を見た後、5周目にトップに立った。ここから尾野、菊池、岩田裕臣の3台によるトップ争いが展開された。ティーンエイジャーの尾野弘樹はチャンピオン経験者のベテラン2人を相手に1歩も引かず、先頭でトップ争いを引っ張った。3人が互いにけん制し合う中、後方から数人のライダーが追いつき、トップ争いの台数は膨らむ。ペースが上がらない先頭集団の中、動いたのは大ベテランの菊池で、11周目にトップを奪い、一気にスパートを始めた。この時、尾野は一旦4番手まで後退していたが、すかさず反応して2番手に浮上。菊池を逃がすまいと追撃を開始する。
 尾野弘樹は周回ごとに菊池との間隔を詰め、最後の逆転を狙っていた。しかし残り2周の時点で赤旗が提示され、規定により13周終了時点でレースが成立。この結果、尾野は惜しくも2位となった。ただ追撃中のタイムは尾野弘樹が菊池を上回っていたため、もしレースが予定通り15週まで行われていれば十分に機はあった。今回は早めに動いた菊池に運があったということだろう。
 一方で初めてシングルグリッドからスタートした権藤も抜群のスタートを決め、4番手で1コーナーへ進入した。しかしバックストレート手前のコーナーで他車と接触し、アウト側へ弾かれる形となって加速が鈍り、バックストレートで大幅に順位を落としてしまう。その後は持ち直してライバルと11位争いを展開。ゴールまでに前へ出る戦略を立てていたが、ライバルに前を譲った時に無情にも赤旗終了となった。それでも赤旗中断の原因となった前方での転倒により9位へ繰り上がり、全日本初のシングルフィニッシュを達成! レース中は表彰台争いができるタイムで周回しており、1周目の接触がなければ驚きの結果を残したかもしれない。
 一方で尾野郡司はサイティングラップにミッショントラブルが発生したため、残念ながら決勝のスタートを断念することになった。
 このレースの結果、尾野弘樹はランキングトップへ浮上! ついにチャンピオンが見えてきた。続くツインリンクもてぎ、そして鈴鹿について、尾野弘樹は「得意なサーキットなので優勝とコースレコードを狙う」と頼もしい。ただしライバルたちがこのまま終わるはずはない。これに慢心せず、チーム一丸となってチャンピオン獲得まで突き進む。成長著しい権藤も本気で優勝を狙っている。尾野郡司は本人の努力が結果に結びついていない状態だが、開幕戦で早々とポイントを得るなど確実に成長しており、終盤の2戦で巻き返しを狙う。
 この数年、チームとライダーが重ねてきた努力は実を結びつつある。バトルファクトリーでは最終戦の地元鈴鹿で全日本チャンピオンを決めるべく、チーム一丸となって戦います。


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